心の清涼剤

胸の辺りがスーッとする読後感

憧れの大航海時代

信号しんごうちをかえしている

グルグルまわっていまはどの方向ほうこうかっているのかわからないかん

助手席じょしゅせきすわ友達ともだちはダラッとした体勢たいせい携帯けいたい画面がめん見入みい

 

ビルの合間あいまから目印めじるしになるものをさがそうとまわりを見渡みわた

もしかしたらうみえるかもしれない

あおいろ目印めじるしさが

 

まわりは建物たてものかこまれていて雑多ざった光景こうけい

ある間隔かんかくごとに電柱でんちゅう林立りんりつしていてそのあいだ何本なんぼんもの電線でんせんがっている

べつにその光景こうけいなげかわしいとかじゃなくてこの電線でんせん一本いっぽん一本いっぽんにどういう役割やくわりがあるのかがになる

一本いっぽんはものすごくふとくてそれは無機的むきてきなものから巨大きょだいへびになりわりそうなねつみたいなものをかんじる

それを友達ともだちはなしていてみようかとおもったけどたぶんつまらなそうにあしらわれるだけだろう

いくらなんでも電線でんせんにまでくわしいはずはない

 

木材もくざい出来できふる商店しょうてんならんでいる場所ばしょがあってそれが営業中えいぎょうちゅうなのかはわからない

よくこの時代じだいまでのこってきたなという印象いんしょう

それでもそれにたいする感慨かんがいいまぼくからはまれてこない

 

とおぎていく景色けしきがセピアいろになって記憶きおくはしからえていく

それは夕日ゆうひがそうせているわけじゃなくてぼくがかけているサングラスのせいだろう

方位磁石ほういじしゃくでもあればさき見当けんとうがつくかもしれない

大航海時代だいこうかいじだい

何故なぜかそんな言葉ことばかんできた

うらやましいのかもしれない

大海原おおうなばらくあてのない航海うかい

 

くるまなかではJ-POPがかかっている

相変あいかわらずのロックバンド

かれらだってなにかをさがしている

そううたっていた

助手席じょしゅせきると友達ともだち携帯けいたいからはなさない

信号しんごうあか

 

とお場所ばしょ太陽たいようがゆっくりとしず

おれはただ信号しんごうつめてなにはなさない

そのあいだおもったことはこの信号しんごう青色発光あおいろはっこうダイオード関係かんけいがあるのかということ

それを友達ともだちいてみると「そうだ」とって信号しんごうあおわる

 

おれはなかなかはしせない

ハンドルを両手りょうてにぎめる

どこかとおくでクラクションのおとこえる

ここよりもとお場所ばしょ

どうしてあおだけが特別とくべつなのか

その理由りゆうは?

となり友達ともだちが「あおだ」と

そのこえがこだまするようにひび

その意味いみ一瞬いっしゅんかんがえておれはハッとなにかに気付きづいたようにアクセルをはじめる

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