心の清涼剤

胸の辺りがスーッとする読後感

まっしろなまなざし

まっしろな壁紙かべがみ

シミひとつ

よく手入ていれがとどいている

ここが病院びょういんじゃなかったらんでみたい部屋へやだとおもいそうなかん

 

カーテンがかぜれている

まどからの日差ひざしがしろすぎるかべ反射はんしゃしてかすんだようにえる

 

まどけてそとながめている

視線しせんさきえるグラウンドでランニングをしているひとがいる

一人ひとり黙々もくもくはしつづけている

あせだくでたおれそうなかん

それがのぞんだことなのかはているだけではわからない

ぼくだったらやらないだろうとおも

 

そられてうすくもながびている

とおくのほううみえたらいいなとおもってらす

なみおとならみみをすませばこえそうながする

つむることまではさすがにしない

 

トコトコという足音あしおとちかづいて看護師かんごしはいってくる

ぼくはなんとなくドアのほうかえ

った瞬間しゅんかん真顔まがお大丈夫だいじょうぶかといてくる

あまりにもつまらない質問しつもんぼくうなずくだけでらす

 

飛行機ひこうきおとがするけどおとだけで姿すがたえない

そら見上みあげてさがしてみたけどおなじだ

くもうえとおくのそらんでいるのかもしれない

それは宇宙うちゅうかもしれないけれどこのあおそらよりうつくしいものはないだろう

 

それをていた看護師かんごしがまた大丈夫だいじょうぶかと不安ふあんそうなかおいてくる

その質問しつもんにはこたえずにとりあえずかおだけはける

おんな看護師かんごしおなどしくらいにえる

その制服せいふくげば普通ふつう女子じょしというかん

ここでわなければわないままだったかもしれない

もしべつのパターンがあったらどうだろうとかんがえてみる

それでもそのアイデア好転こうてんすることはないだろう

 

しばらくつめったその時間じかん

よくればそんなに美人びじんというわけでもない

ぼくには関係かんけいない

こうにはこうの人生じんせいがあるんだろうとかんじる

きよまっとうなものが

ぼくにはその運命うんめいがよく理解りかいできないんだけれど

 

またそとながめるとグラウンドでランニングしていたひとはまだはしつづけている

とても孤独こどくそうに

大丈夫だいじょうぶ

ぼくもそうおもったし看護師かんごしもそうったけれどそのかう視線しせんさきじりわない

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